導入事例

世も時間も忘れる宿のための作務衣

栃木県 那須高湯温泉 那須yobou

世も時間も忘れるための宿のはじまり

栃木県北部に位置する那須湯本は、那須岳の麓に広がる温泉郷です。標高約700mの高原地帯にあり、豊かな自然と良質な温泉に恵まれています。山の緑、紅葉の赤、白銀の世界と、四季折々の表情を見せる那須の自然は、訪れる人々を魅了し続けています。都会の喧騒から離れたこの地には、澄んだ空気と高原の風の音、鳥のさえずりだけが響き渡ります。

「那須yobou」のオーナーご夫妻がこの地に宿を開こうと決めたきっかけは、約30年前に訪れた那須のあるホテルでの感動体験でした。山の中腹から那須高原を一望する絶景が、心に深く刻まれていたといいます。現地を訪ね、気になるお宿には宿泊し、那須の風土を肌で感じながら理想の地を探し続けました。

そして出会ったのが、稜線を望み、川のせせらぎが響く静かな場所。建物のない自然の中に立ち、すべてを忘れて没入できる空間に出会ったとき、「世も時間も忘れる宿をつくりたい」という想いが明確な形となりました。

那須の自然とともに、人の温もりでつくる宿

築30年以上の建物を引き継ぎ、前のオーナーが閉業してから5〜6年の時を経て再生。「元の雰囲気を壊さず、古くなった部分を丁寧に直したい」との思いから、リフォームは地元の職人たちと共に進められました。大工、家具職人、リフォーム業者など、すべて地元の方々にお願いし、地域の人々とつながりながら宿を形にしていったのです。

宿の空間づくりにも、地元の素材や職人の手仕事が息づいています。ラウンジと廊下に設えた薪ストーブは石製で、一度温まると朝まで熱を保ち、まるでお日様にあたっているような優しい暖かさを届けてくれます。あえてスリッパを置かず、素足で木の床や和紙畳の感触を味わってもらうのも、この宿ならではのこだわりです。

眠りの時間も大切な癒しのひととき。布団は特注サイズ(230cm)を採用し、「お客様を包み込むような寝心地」を実現。また、シャンプーやボディソープには那須のはちみつ屋が製造する地元産製品を使用。地産の温もりを細部にまで感じられる工夫がなされています。

何もしない贅沢―最長26時間の滞在

「那須yobou」の特徴は、最長26時間のゆったり滞在です。「旅の最後にも温泉に入り、ひと眠りしてから帰りたい。けれど一般的なチェックアウトでは足りない」という想いから生まれました。13時チェックイン、翌日15時チェックアウトで、まるで自分の別荘にいるような自由な時間を楽しめます。地元産の厳選素材を使った手料理を朝・昼・晩の3食提供し、食事の時間も自由に選べるため、心身を自分のペースで満たせます。

宿にはアクティビティや体験プログラムはなく、「ただいること」そのものが癒しとなる設計です。温泉に浸かり、畳でごろ寝をし、気が向いたら庭を散策。静けさと温もりに包まれる時間の中で、心身が自然にほどけていきます。那須湯本温泉の源泉を100%引き込み、加水せず加温のみで提供される白濁の湯は、日によって色合いを変える“生きた湯”。硫黄の香りとともに肌を包み、やわらかな浮遊感をもたらすその湯は、まさに自然の恵みをそのまま味わえる贅沢です。

大きな窓の向こうに広がる那須の山並みを眺めながら、湯に身を委ねるひととき。時の流れを忘れ、ただ静かに「いる」ことの豊かさを思い出させてくれます。

宿の想いを形にする館内着―和粋庵との出会い

おこもり型の宿にとって、館内着はコンセプトを形にする大切な要素のひとつです。お客様が滞在中ずっと身につけるものだからこそ、「着心地の良さ」や「清潔さ」はもちろん、宿全体の雰囲気に馴染む上質さが求められました。

具体的には次の点を大切にしてご検討いただいたそうです。

・長時間着ていても心地よいこと
・浴衣のようにはだけず、動きやすく、くつろげること
・宿の空気に調和する高級感があること
・お手入れがしやすく、いつも清潔に保てること

これらの条件を満たす館内着を探すため、オーナーご夫妻はインターネットで数多くの店舗を調べ、比較を重ねたそうです。そして出会ったのが、和粋庵でした。

“着ていることを忘れる”心地よさを求めて

■お客様用館内着
たてスラブ作務衣(グリーン:S~LLサイズ)

桐生市のファクトリーショップを訪れた際、まず心を惹かれたのは「生地の質感」でした。手に取った瞬間に感じる柔らかさと軽やかさに、思わず顔がほころんだといいます。さらに、細部まで丁寧に仕立てられた縫製と、宿の想いに寄り添う担当者の姿勢にも深い信頼を抱かれたそうです。

「肌に直接触れるものだからこそ、着心地にはとことんこだわりました。浴衣のようにはだけず、動きやすくくつろげること。そして何より、お客様が"素の自分”に戻れる場所でありたい。『世も時間も忘れる』という宿のコンセプトに重なるように、"着ていることを忘れる"心地よさを大切にした結果、和粋庵の作務衣に決めました」とオーナー。

導入後は、お客様が滞在中のほとんどを作務衣で過ごされ、連泊でも疲れを感じない快適さに喜ばれているそうです。館内の備品を見直す際には、下駄やお子様用作務衣についても相談し、宿に寄り添った提案を受けられたことが大きな安心につながったといいます。

■その他の導入商品
【肌寒い季節の羽織、ファミリー層への配慮】
たてスラブ袖無し綿入袢天(鉄紺:フリーサイズ)
女性紬織袖無し綿入袢天(ピンク:フリーサイズ)
絣紬子供用作務衣(濃紺:100~140サイズ)

【お庭を散策する際の履物として】
刺子鼻緒下駄(黒:L~LLサイズ)
たてスラブ厚底滑り止雪駄(紺)
女性印伝調雪駄(茶)

働く人にも寄り添う一着―ユニフォームとしての作務衣

2025年の開業以来、おもてなしのユニフォームとしても、和粋庵の作務衣を採用されています。実際にご利用いただいたご感想として以下のようなお声を頂戴しました。

・「作業がとにかくしやすい」
・「細かいところまで気が配られている」
・「汚れが落ちやすく、丈夫」
・「作業をするための衣類としてぴったり」
・「洗濯してもシワシワにならない」

■ユニフォーム用作務衣
T/Cバーバリー織作務衣 杢グレー
女性ストレッチツイル作務衣 古代紫

作務衣はもともと、禅僧が日々の作業を行う際に着ていた衣を原型とするもので、動きやすさと実用性を兼ね備えています。日々の業務の中でも「動きやすく快適」とのお声を多くいただいており、働く方々のユニフォームとしても頼もしい一着となっています。

那須yobouが紡ぐ、静けさと人のぬくもり

那須の自然、地元の人々の温もり、心地よい作務衣と温泉。それらが重なり合い、「那須yobou」はまさに“世も時間も忘れる宿”として形を成しています。開業から間もないながらも、すでにリピーターが生まれ、訪れた方が友人を誘って再訪する姿も見られるそうです。お客様の声に丁寧に耳を傾けながら、お料理やお飲み物の内容を少しずつ磨き上げ、より深いくつろぎの時間を届けようと日々努めておられます。

「宿づくりは、人とのつながりそのもの。作務衣も単なる館内着ではなく、お客様が“素”の自分に戻れる空間の一部なんです。素材や縫製にこだわり、宿の想いに寄り添う一着に出会えたことを、本当に幸運に感じています」と語るオーナー。和粋庵の作務衣が、この宿で過ごす穏やかな時間の一端を担えていることを、私たちもまた深い喜びとともに感じています。


公開日:2025年11月10日

施設情報

那須yobou
〒325-0301 栃木県那須郡那須町湯本213番地1097

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業種 : 旅館
設立年 : 2025年
部屋数 : 1
宿泊料金 : 大人(中学生以上) 100,000円(税込)/ 人
子供(小学生以下) 20,000円(税込)/ 人
乳幼児(3歳まで) 無料
従業員数 : 2
導入 : 客室用:作務衣、袢天、下駄、雪駄
スタッフ用:作務衣
クリーニング : 自社クリーニング
導入の決め手 : ✓お客様満足度の向上 ✓着心地 ✔高級感
✓施設との調和 ✓丁寧なものづくり
満足している点 : ✓お客様満足度の向上 ✓着心地 ✔高級感
✓施設との調和 ✔仕様・機能性